人間通の勘どころ



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商品カテゴリ:人生論,生き方,生きがい,生涯学習
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この本でやっと、谷沢永一を理解できたように思う

 谷沢さんの自伝みたいな本である。 前々から関大出身で、関大教授の谷沢さんが、なぜ大手出版社から、かくも本が出せるのか不思議でしょうがなかった。……あれ、偏見かな? でも、多くの人がそう思っていると思う。  だけど、書いた本はどれも鋭い。勘も鋭いし、見方も読み方も鋭い。読んでうなり、なるほどと教えられる本ばかりだ。しかも、読みやすいとくる。 こういう人は、他には小室直樹しかいないと思う。しかし、小室直樹は東大教授の家庭教師である。だからますます不思議なのである。谷沢永一とは何者なのだろう? ワケあり人間なのか? これを読んで、谷沢さんという人が少し分かったような気がした。名門・府立天王寺高校で開高健の一級上。学生運動で活躍し、人生の転機の節々で人との邂逅に恵まれ、大学に残れた。 30代で本を出したことで、教授は誰一人著書がない関西大学内では40歳ぐらいまで、嫉妬の矢を浴びつづけ、冷遇されていた。それで、谷沢氏の著書に頻繁にでてくる、「嫉妬」という感情に、人一倍敏感になったようだ。 その後は学内行政で活躍し、これを通して人の感情というのを学んだようだ。だから「一人っ子」にしては、世間の風、世間の空気というのをよく知っているわけだ。 ただ、「長」という地位を一切求めず、人にプレゼントするばかりだったので、失脚のしようもなく、停年まで生き長らえた。そのせいか、どの本も鬱屈としたところがなく、天真爛漫、言いたいことをずけずけと言ってる。 随所に、いろんな人からなぜ関大に入ったのか、不思議がられる場面が出てくる。ついクスリと笑ってしまった。だれぞの落し胤(オトシダネ)と噂されたり、やはり、あまりの鋭さに誰もが出自を勘繰っていたのだ。 私はこの本を読んでから、ベストセラーになった前著の『人間通』がよく理解できるようになりました。それと、谷沢永一という人も。谷沢さんの本が好きな人はもちろん、組織の中で人の感情の機微を知りたいという方は、すごくためになる本です。



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